探偵に相談するとき、写真や書類などの資料を渡すことがあります。また調査が進むと、報告書や写真、動画などの資料が新たに作られます。これらがいつ、どのように返却・保管・廃棄されるのかは、事業者や契約内容によって異なり、一律の期間を示すことはできません。警察庁の資料をもとに、契約前に確認しておきたい点を整理します。
契約前の書面には「資料の処分に関する事項」がある
解釈運用基準では、契約前の書面で明らかにする事項の一つとして、探偵業務に関して作成・取得した資料の処分に関する事項が挙げられています。ここでいう資料の例としては、調査の過程で作成されたメモ、調査の報告書、調査の過程で記録した写真・動画・音声データ、調査の過程で入手した資料などが示されています。
また「処分に関する事項」とは、処分を行うか否か、行う場合の時期や方法などをいうとされています。まずは書面に、処分の有無・時期・方法がどう書かれているかを確認しましょう。
自分が渡す資料と、調査で作られる資料を分けて聞く
解釈運用基準で例示されている資料は、主に調査の過程で作成・取得されたものです。依頼者が相談の段階で渡した写真や書類がどう扱われるかは、事業者に個別に確認するのが確実です。
質問するときは、資料を次のように分けると整理しやすくなります。
- 自分が渡した資料(原本か、コピーか、データか)
- 調査の過程で作られる資料(メモ、報告書、写真・動画・音声など)
- 報告として自分が受け取る資料と、事業者の手元に残る資料
それぞれについて「返却するのか」「保管するのか」「廃棄するのか」と、その時期を聞いておきましょう。
保管・持ち出し・複写・廃棄の手続
探偵業者は、資料の不正・不当な利用を防ぐ措置をとらなければならないとされています。解釈運用基準では、その例として、資料(電磁的記録を含む)の保管方法、扱える人の範囲、持ち出しの手続、複写の手続、廃棄方法、情報セキュリティの確保などが挙げられています。
紙の資料とデータでは扱いが異なる場合もあるため、「データの複製はどこに残るのか」「廃棄はどのような方法で行うのか」なども質問の候補になります。
返却・廃棄をどう確認するか
返却や廃棄が行われたことを、依頼者がどう確認できるのかも聞いておくと安心です。たとえば、返却時に受領を記録するのか、廃棄について連絡があるのか、といった点です。また、契約を途中で解除した場合に資料がどう扱われるのかも、解除に関する事項とあわせて確認しておきましょう。
確認表①預ける資料の一覧(自分で記入)
| 資料名 | 渡した日 | 渡した方法 | 原本/コピー/データ | 返却・保管・廃棄の扱い | 時期 | 確認方法 |
|---|---|---|---|---|---|---|
確認表②事業者への質問
| 質問 | 回答メモ | 書面の記載箇所 |
|---|---|---|
| 資料の処分を行うか否か、時期と方法はどう書かれているか | ||
| 自分が渡した資料はどう扱われるか | ||
| 調査で作られた資料のうち、自分が受け取るものはどれか | ||
| 事業者の手元に残る資料はどれか | ||
| データの複製はどこに残るか | ||
| 廃棄の方法は何か | ||
| 返却・廃棄をどう確認できるか | ||
| 契約を途中で解除した場合の資料の扱い |
資料の返却・保管・廃棄の扱いは、契約前の書面で明らかにされる項目です。保管期間などを決めつけず、自分が渡した資料と調査で作られる資料を分けて質問し、書面の記載と回答を照らし合わせておきましょう。
確認した公式情報
確認日:2026年10月30日
解釈運用基準 第8 重要事項の説明等、第10 秘密の保持等
